クイーンS2018のデータ 其の2
クイーンS2018のデータ其の2 M
コース分析
【クイーンステークス2018】過去のデータ分析
3歳馬よりもベテラン勢!
2018クイーンステークスを予想する際に必要となる、過去に行われたレースからのデータを分析していきます。有利な条件でレースが出来る脚質は先行馬か?差し馬か?有利な条件でレースが出来る枠順は内枠か?外枠か?また前走どのレースに出走した馬が活躍しているかについても言及していきながら、クイーンステークスで好走している馬について話をしていきます。
今週はクイーンステークスが行われます。
クイーンステークスのイメージは3歳馬が強い!
これに尽きます。
昨年も3歳馬のアエロリットが勝ちましたし、過去にはアイムユアーズ、アヴェンチュラ、アプリコットフィズなどが勝利していて「クイーンステークス=3歳馬」みたいなイメージが出来てしまっています。
なんで3歳馬が強いのかなぁ…と考えてみたところ斤量が軽くて、スピードを求められるからという事が言えると思うんです。去年勝ったアエロリットなんてGIを勝っているにも関わらず、52kgで出走しているんですから、有利という以外にありません。
そして、若駒が強いレースというのは例外なく
“スピード比べになるようなレース”です。
札幌競馬場は同じ洋芝だといっても函館競馬場よりも芝が軽いし、開幕週ともなれば、スピード比べになるのは目に見えている訳で…
という事で3歳馬が強いという印象のあるクイーンステークスですが果たして本当に3歳馬が強いのか?データでしっかりと検証していこうと思います。
冒頭で話をしているように、開幕週の札幌競馬場で行われるレースです。それゆえに求められるのは「スピード」という事になりそうですが、GI馬が出走をしない夏の時期に行われるレースであるだけに、出走馬の取捨が難しいレースだと言えます。
果たして、実力馬が勝つのか?大波乱となるのか?そんなクイーンステークスを攻略すべく、このレースで好走している馬はどのような馬なのか?過去のデータから好走確率の高い馬を探っていきたいと思います。
クイーンステークス過去のデータ分析
開幕週なのに差し馬が好成績を残すレース
まず、最初に注目したのは脚質です。
以下は4コーナーでの順位別成績です。
クイーンステークスは札幌開催の開幕週であると言う話をしましたが…
“逃げ・先行馬の成績が振るいません”
複勝率だけで言えば、逃げ・先行馬は差し馬を上回っているので、走っていない訳ではないのですが…複勝回収率の点から見ると、差し馬の方が圧倒的に優秀な成績を残しています。
理由としては…
「クイーンステークスはスピード勝負になる分、
末脚が活かせる展開になりやすい」という事が挙げられます。
札幌競馬場の直線は266mしかありませんが、高低差はなくフラットなコース。
そして、函館競馬場よりも軽い洋芝という事もあり、サンデーサイレンス系の馬が持っているスピードと末脚が活かせる土壌が揃っているので、差し馬も先行馬と互角に戦えています。
そして、クイーンステークスは札幌競馬開幕週の重賞という事で…
“逃げ・先行馬が必要以上に人気になります”
競馬はいくら好走率が高くてもオッズが低くなれば期待値は下がります。開幕週と言う事を意識した競馬ファンは、逃げ・先行馬が馬場で恩恵を受ける以上に期待をかけるので、結果的に期待値が低くなるという現象が起こっています。
馬券を買うなら迷わず、差し馬です。
ちなみに枠順別成績を見てみると…
若干、内枠に有利な数字が出ていますが、全体的に見ると「枠順の有利不利はないレース」という事が言えそうです。
勢いのある3歳馬よりも経験豊富なベテランに期待!
次に年齢別成績を見てみます。
冒頭で「私の印象としては3歳馬が強い!」という話をしましたが、改めてデータを見てみると
5歳、6歳馬のベテランの方が好成績である
という事が言えます。
複勝率だけを見ると3歳馬がトップになっているので、3歳馬が走っていない訳ではないのですが
“斤量が軽く、勢いのある3歳馬は人気になる”
点から期待値(回収率)は低くなっています。
一方の5歳馬、6歳馬といったベテラン勢は
突き抜けた成績を残している訳ではありませんが
“回収率は100%を超える数字を残しています”
3歳馬、4歳馬と違って人気が無いという点が一番の要因となりますが、豊富なレース経験から前のポジションを取りやすく、そつなく走っている事が分かります。
「3歳馬が良い」というのは思い込みだったようです。
ちなみに前走レース名別成績を見てみると…
ヴィクトリアマイル、オークスといった大一番を戦った馬が多く馬券に絡んでいます。必要以上に人気になっているので、回収率は低く…GIを経由してきた馬の中でどの馬を選ぶかがポイントとなりそうです。
スタミナ・パワー系の種牡馬が活躍するレース
最後に種牡馬別成績を見てみましょう。
1位はジャングルポケットを筆頭にゼンノロブロイ、メジロマックイーン、キングカメハメハ
といった、スタミナ系種牡馬がランクイン
そして、3位クロフネを筆頭にファルブラヴ、ストーミングホーム、アグネスデジタルといった、パワー系種牡馬がランクイン
開幕週のスピード馬場で軽い洋芝という条件でも、洋芝に適性のある馬が活躍している事が分かります。
“スピード勝負でも洋芝という前提がある”
という事は頭に入れておきたいです。
このデータもイメージとはズレていたようです。
以上が2018クイーンステークスを攻略するための主たるデータです。
まとめ
クイーンステークスは開幕週の中、行われる重賞レースなので…基本的には逃げ・先行馬が強いレースです。ただ、例年の傾向を見ると逃げ・先行馬に人気が集中するのに、「期待値としては差し馬の方が上である」というねじれ現象が起きています。
同じ事には年齢別の成績にも反映されており…成績トップの3歳馬よりも、ベテランの5歳馬、6歳馬の方が馬券的には期待値が高くなっているレースであると言えるので、オッズを見ながら、妙味のある馬を買っていきたいです。