セントライト記念2018のデータ 其の4
セントライト記念2018のデータ其の4 U
セントライト記念の過去のデータ
人気と連対率
▶1番人気【2-2-1-4】連対率44%
▶2番人気【2-1-1-5】連対率33%
▶3番人気【1-2-2-4】連対率33%
▶4番人気【1-1-1-6】連対率22%
▶5番人気【0-1-1-7】連対率11%
▶6~9番人気【3-1-2-30】連対率11%
▶10番人気下【0-1-1-61】連対率2%
前走
▶1着【1-3-3-37】連対率9%
▶2着【2-0-2-13】連対率12%
▶3着【3-0-0-13】連対率19%
▶4着【1-1-0-11】連対率15%
▶5着【0-1-0-11】連対率9%
▶6~9着【0-2-3-18】連対率9%
▶10着下【2-2-1-15】連対率20%
脚質
▶逃げ【0-2-0-7】連対率22%
▶先行【4-3-3-22】連対率22%
▶差し【4-4-5-52】連対率12%
▶追込【0-0-1-34】連対率0%
近年は上位人気のみで決着
以前まではかなり荒れていたレースで、人気薄の好走も目立っていたんだけど、ここ2年連続で上位人気のみで決着しているように、最近は全くと言っていいほど荒れていません。路盤改修を行ってからは実力通りに決まりやすくなっていると判断しても良さそうです。
人気薄の馬で狙うなら、内枠に入った持久力タイプが良い。スローからのロングスパート合戦になるから長く良い脚が使える必要があるんだけど、そういう展開は内をピッタリ回ることの利点が一番大きくなるから。しかも、上がりがかかるレースで単純なスピード能力はあまり必要とされないから、言ってしまえば内枠にさえ入れば最低人気馬でも好走の可能性あり。
それを表しているのがロベルト系の血を持つ馬の活躍が非常に目立っていること。馬場改修後の3年連続で馬券に絡んでいるし、人気に関わらず選んでおきたいところです。
前走の着順は不問
まあ、これはかなり分かりやすいデータが出ていて、500万クラスならもちろん勝利していること、1000万クラスなら3着以内、重賞レースなら何着でもっていう、クラスが上がるにつれて着順は関係なくなるっていう当たり前の傾向が出ています。
前走で条件戦に出走していた中で、このレースで連対している馬というのは7頭いて、そのうちの6頭が新潟のレースに使われていました。だから、夏の上がり馬で勝ち負けが期待できるのは、前走で新潟に使われていた馬には要注目。同じ野芝コースで行われる小倉組も期待値高めかなって判断しています。
今年は脚質不問
基本的には4角である程度前にいないと好勝負が出来ないレースとなっている。路盤改修後のここ2回で連対した4頭は、4コーナーで4番手以内に位置していました。エアレーションされた馬場は2週目以降に馬場が踏み固められて時計が出やすくなりがちで、内が伸び始めてくる。今回は3日間開催の最終日に開催だから、前が止まらない馬場になっている可能性も高いです。
追い込み馬は勝利経験がないけど、今回のメンバーを見る限り、例年以上に逃げたい馬が多く、出入りの激しい展開になるとは思っています。かなりタフな流れとなりそうで、脚質よりも近親馬にG1でも好走経験のある馬がいるような、底力に優れたタイプの馬を選んだほうが良いんじゃないかな?
ちなみに、セントライト記念で4番人気以内に推された馬で、前走上がり最速をマークしていた馬は【4-2-1-3】とかなり相性が良い。今回はレイエンダが該当します。
好走が期待できる馬を3頭紹介!
レイエンダ・コズミックフォース・タニノフランケル
☆レイエンダ
言わずとしれたレイデオロの全弟。デビュー戦を勝利したあとは、骨折しちゃって春は棒に振ったけど、復帰戦、そして前走と連勝してここに挑んできます。そのどれもが完勝と言える内容で、なんと今まで使われたムチの回数はたったの2回。それも抜け出して気を抜かないようにするための肩ムチ程度のもので、まだ一回も本気で走ったことが無いんじゃないかな。血統面からみてもタフなレースに強いのは言うまでもなく、よほどのことが無い限り負けないんじゃない?
1週前の追い切りは、杉原騎手を背に美浦のウッドで5ハロン69.7秒、ラスト1ハロン13.5秒をかなり外めを回って馬なりで計時。終始馬なり調整は藤沢厩舎の特徴だから、気にしないで良いとしても先々週の馬場の重かった日曜に坂路で52.8秒という好時計を叩き出しているし、瞬発力に磨きがかかってきた印象も受けました。馬体は引き締まっているし、かなり仕上がりは良さそうで、菊花賞の権利取りではなく、賞金を稼ぎに来ているレベルの出来栄えかなと思います。
前からでも後ろからでも競馬ができる操縦性の高さと、前走の函館のときのように小脚を使える器用さを持ち合わせている総合力の高い馬。藤沢調教師もひとつも無駄なところがないと断言しているし、ルメール騎手なんかデビュー時には来年のチャンピオンになれる馬とまで言わしめた存在…そもそも条件戦であったとはいえ、追われる前から勝てると確信を持った仕掛けをされてきているところがレベルが違う証拠。本質的には広いコース向きだけど、G2レベルの馬ではないから、まあ問題ない。
☆コズミックフォース
ダービーでは16番人気で3着入線していた。かなり人気がなかったけど、未勝利を勝利した際にルメール騎手がダービーにも出走できるような馬だと評価していた通り、4角では先行勢で一番手応えがよかったし、一瞬勝つかと思った。加速に時間がかかるタイプだから、この馬も広いコースのほうが良いけど、中山の外回りはコーナーでスピードに乗りやすいし、前めで競馬ができる持続力タイプだから、そんなにマイナス要素にはならないんじゃないかな。
1週前の追い切りは、美浦のウッドコースで石橋脩騎手が跨って、6ハロン81.3秒、ラスト1ハロン12.9秒を馬場のやや内めを通って一杯に計時。もともと動くタイプではあるけど、テンの入りが比較的速くなりながらも、ラストまで速い脚を持続できていたし、追走した僚馬を突き放す内容で文句なしの動き。フットワークも軽く、体重は増えているみたいだけど成長分だろう。間違いなく力は発揮できると思います。
ダービーはスローペースで展開が向いたというのはもちろんあるけど、あのレースはかなり速仕掛けのレースで残り800m~残り200mまでの3ハロンが最速区間だったから、逃げたエポカドーロについて行って馬券内に残るなんて力がないとできる芸当ではありません。エポカドーロが馬体を併せると伸びるタイプだったから交わせなかったけど、本来なら2着もあったほどのレースぶりだから。今回はペースも速くなりそうで底力が求められそうだから、タフな展開ももってこいのこの馬は今回も好走できると判断しました。
☆タニノフランケル
西部スポニチ杯を制してここに挑んできます。時計が出やすい馬場だったとはいえ、逃げて上がり最速をマークして走破時計も超優秀。残り1ハロンはほとんど流していて11.9秒のラップだったけど、止まる気配は一切なかったと幸騎手は言っていたし、仮にもう1ハロン伸びて12.0秒というラップを刻んだとしても、小倉記念の2着馬と同タイムで走れていることになるから…1000万条件にしては破格のパフォーマンスだったし、自分のペースで走る競馬をすれば間違いなく好走すると思う。
今まで挙げた3勝は逃げてのものだけど、逃げた時の内容は抜群に良くて2度の上がり最速をマークしています。負けているときは全て他馬のペースに合わせて競馬をした時で、メリハリのきいたラップが苦手なんだと思う。まあこれはフランケル産駒全体的に言えることで、短距離や洋芝、ダートなどの勝ち星の殆どが、道中のラップの変動が少ないレースだった。つまり…自分でペースを作ったときにこの馬が圧勝し続けているのは、他の馬は”日本向き”だから、この馬が作るペースがまったく合わないからだと仮説を立てていいます。
1週前の追い切りは栗東の芝コースで6ハロン81.2秒、ラスト1ハロン11.8秒を内めを回って強めに計時。一度叩いた上積みが感じられるスピード感あふれる動きで、馬場は相当重かったから、それを考えれば時計も優秀です。血統面は父フランケルで母はウオッカだから底力は言うまでもなくあるだろうし、ロベルト系の血を持っているのも、このレースの傾向にマッチ。この馬が自分のペースで走ることができれば、圧勝もあるかも。