競馬予想論 ❶
予想論 ❶
テーマは ”レースの反動” です。
普段馬券を買っていて不可解で攻略しづらい要素が「反動」です。前走目の覚めるような勝ち方をしたのに、今回走ってみたら全くいいところがなく負けてしまった。なぜだかよく分からない?というような事が多々あるかと思います。
ですので、今回は競走馬の「反動」について、基礎的な事を書いていきたいと思います!
まず競走馬は1レース走るごとに「 寿命を削っている 」と言われるくらいに体力を消耗すると言われています。
私たちの周りに置き換えるとあまりピンときませんが、マラソンのトップ選手などは1回レースを走ると半年くらいはダメージを引きずるようで、それと同じようなことが競馬界でも起こっていると言えます。
つまり一度レースを走ったときの脚にかかる負担や衝撃、酷使する心肺機能の負担などは確実にある訳です。この事実が分かっていればどういうときに反動が出てくるのかを分析出来ます。
1つ目は、レース間隔が詰まった時です。
レースを走る毎に疲労がある訳ですから、次のレースまでの期間が短ければ、当然反動のリスクを抱えます。函館記念の前哨戦である巴賞は同じ競馬場のレースでありながら、巴賞で好走した馬はほとんど函館記念では走らなくなります。これは中1週という過密なローテーションが生んだ結果で、間隔が詰まったことで馬に反動が出ている証拠だと言えます。
2つ目は、レースを使い続けている時です。
一流馬は3~4回走ったら休養するというのが一般的なローテーションです。一年を通じて毎月1回、年12回走るような馬がいないのは、休養無くレースを使い続ける事が競走馬にとっていかに負担をかけるかを陣営が理解しているからだと言えます。
2015年のラブリーデイは一線級を相手に1年で10回出走しました。その反動で2016年は自分のレースが出来ずに苦しんでいます。明らかにレースを使い続けているな、と思う馬は反動を疑った方がいいでしょう。
3つ目は、前回のレースで目一杯走った時です。
1つ目と2つ目はローテーションに関わる話をしましたが、間隔を詰めて使ったり、使い続けたりしても、そのレースで凡走すれば疲労は少なくなります。
先ほどの函館記念と巴賞の例で言うと、巴賞で凡走した馬は函館記念で巻き返しが出来ており、高い期待値を記録している、という結果です。
これは巴賞で目一杯走って上位に入った馬は中1週のローテーションが堪えて、巴賞で力を出さずに凡走した馬は中1週のローテーションをこなせるという事です。ローテーションだけでなく、競馬の内容にも注目が必要です。
4つ目は、前回のレースがダメージの残る競馬だった時です。
3つ目と似てるように感じるかもしれませんが、これは馬自身の頑張りではなく、外部条件の事を言います。
例えば、土砂降りの雨が降って不良馬場でレースが行われた場合ですね。不良馬場で日本ダービーを勝ったロジユニヴァースはその後長期休養。不良馬場で大阪杯を勝ったラキシスはその後、一度も同様のパフォーマンスを見せることが出来ずに引退。と条件の悪い中を走るという事は通常の条件よりも、より多くの負担がかかってしまうという事が証明されています。
この4つの条件を考えながら、レースの予想をしていくと反動のリスクを捉えやすくなります。
レースの予想をする際に頭に入れてみて下さい。