札幌記念2018のデータ 其の0 ( 特別編 )
札幌記念2018のデータ其の0 M
コース分析 2017年版
【2017札幌記念】過去のデータ分析
枠順から浮かぶ傾向は?
2017札幌記念を予想する際に必要となる、過去に行われたレースからのデータを分析をしていきます。有利な条件でレースが出来る脚質は先行馬か?差し馬か?有利な条件でレースが出来る枠順は内枠か?外枠か?
またGI級が集まる札幌記念において好走している馬は、GIからの臨戦なのか?それとも夏競馬を叩いてきた馬なのか?前走成績についても言及していきながら、札幌記念で好走している馬について話をしていきます。
真夏のビッグレースとなっている札幌記念。
サマー2000シリーズに入っているレースですが、このレースだけはサマーチャンピオンを決める意味合いは薄く、GIを狙う馬達がビッグレースの前哨戦として出走するレースになっています。今年もGIといっても過言ではないメンバーが登録してきましたので、過去のデータから好走確率の高い馬を探っていきたいと思います。
外枠は不利!距離ロスがあると好走が難しい
まず最初に枠順別成績を見てみましょう。
と7枠、8枠に入った馬の成績が振るわず
見た目から外枠が不利であることが分かります。
札幌芝2000mという舞台は以下の図のように
スタートしてから最初のコーナーまで距離があるので…一見、外枠でも不利が少ないように見えます。
ですが、小回りで平坦の札幌競馬場において…外を回って距離ロスを被るのは物理的に不利となります。
逃げ馬・番手に行ける馬でスタートからインのポジションを取れるようであれば、枠順の不利はなくなってきますが、中団外目にとりついて外々を回らざるを得ない場合は距離ロスを被る形になりますし、距離ロスを被らないように極端な後ろの位置でインに入れても、直線平坦な札幌競馬場は後方一気が届きづらい舞台なので不利を被ります。
つまり、7枠、8枠で競馬をする馬は不利を受けやすくなります。
GI馬が集まって実力勝負となるようなイメージを持っている人が多くいるかもしれませんが、枠順の有利不利は存在することをまずは覚えておきましょう。
格よりも夏場のレースを一叩きしてきた馬の方が強い
次に前走条件別のデータを見てみましょう。
という事が分かります。
レベルの高い1戦なだけあって…前走で1600万条件を使ってきた馬、オープン特別を使った馬は馬券に絡めていません。
そして、前走でGIを使ってきた馬の方が圧倒的に高い複勝率を誇っており、競走馬としての格が必要なレースになっていることが分かります。
ただ、単勝回収率、複勝回収率を見てみるとG2、G3もそん色はありません。
という事で、もう少しデータを掘り下げてみます。
以下は前走レース別の表になります。
質・量ともに宝塚記念経由の馬がトップの成績を誇っていますが、
それ以下を見てみると…
G3 クイーンステークス
G3 エプソムカップ
G3 中京記念
この3レースからの臨戦が複勝率100%超え。
そして、7頭の馬が馬券に絡んでいるのが…
G3 函館記念
とGIではなく、G3からの臨戦が好成績を残している事が分かります。
上のレースに共通するのは…「夏場(夏前)に行われるレース」という事です。
安田記念、ドバイデューティフリー、日本ダービー、天皇賞春と超一線級であるGIレースからの臨戦は成績を残せていません。
先に紹介したG3レースと、日本ダービーをはじめとしたGIレースの違いは「開催時期」です。
札幌記念は真夏に行われるレースで一見休み明けの馬も通用しそうですが、本質的には小回りでのレースとなりますので、機動力が必要になります。
夏場にレースを一度使った経験があるのとないので、スタートしてから最後のコーナーに向かうまでの反応速度が違います。夏場に行われるGI宝塚記念は別格として、夏に重賞を使った馬はチェックが必要です。
もう一つチェックが必要なのが“牝馬の好走”です。
先ほどの前走レース別成績を見てみても、夏場に行われるクイーンステークスが成績がいいうえに
春のレースであるオークスからの臨戦も好成績を収めています。
「夏は牝馬」という格言がありますが、その格言通り夏の牝馬は動きが良くなるので、その点も頭に入れておくといいでしょう。
先行有利のレースも前走差しに回った馬の方が狙える
次に脚質について考えてみましょう。
札幌記念の4角順位別の成績を見てみると…
先行した馬が有利な成績を残していることが分かります。再三話をしていますが、札幌競馬場は小回りかつ平坦コースなので前に行った馬が止まらず、後ろから競馬をした馬は差しづらい事が分かります。では、前走でも逃げもしくは先行した馬が好成績を収めているのでしょうか?
今度は前走4角順位別で成績を見てみると…
と前走は差しに回った馬の方が好成績を収めている事が分かります。
なぜこのような逆転現象が起こるのかというと理由は2つあります。
一つは前走凡走で力を溜めている馬が多いという点
夏場に1戦レースを使ってきた馬が好成績を収めていると話しましたが、夏場の連戦は競走馬にとって大きな負担になります。
特に重賞のようなトップレベルの競馬は馬に負担をかけるので、連続での好走は難しくなります。
後方に下げて凡走した馬が、札幌記念では状態を立て直して
先行策をうちそのまま好走するという事がままあります。2016年に逃げ勝ったネオリアリズムなどはその典型です。
次に前走で1800m以下のレースを使った馬が多い点
競走馬が距離延長でレースに出走してくると、原則として前のポジションを取ることが出来ます。
先ほど話した前走のレース別成績でクイーンステークス、エプソムカップ、中京記念などが実績を残していることを紹介しましたが、これらのレースから臨戦している馬はポジションを取りやすくなります。
2007年に勝ったフサイチパンドラのようなパターンです。
以上の理由から前走差しに回った馬の方が札幌記念で好成績を収めているので、前走で前にいった馬よりも差し馬に注目をするといいでしょう。
以上が2017札幌記念を攻略するための主たるデータです。
今年の札幌記念はクイーンエリザベス2世カップを勝ったネオリアリズムは出走回避となってしまいましたが、マイル路線に転身したエアスピネルなど、例年以上に多彩なメンバーが出走してきます。札幌記念で好走する馬の特徴は上記の通りなので…過去のデータを踏まえて、今回走りそうな馬を選んできたいです。