七夕賞2018のデータ 其の8
七夕賞2018のデータ其の8 M
コース分析
2018七夕賞を予想する際に必要となる、過去に行われたレースからのデータを分析していきます。
有利な条件でレースが出来る脚質は先行馬か?差し馬か?有利な条件でレースが出来る枠順は内枠か?外枠か?また前走どのレースに出走した馬が活躍しているかについても言及していきながら、七夕賞で好走している馬について話をしていきます。
今週は福島競馬場の重賞「七夕賞」が行われます。昨年の七夕賞はゼーヴィントが勝ちましたが、ゼーヴィントと同じ馬主であるフェイマスエンドが七夕賞でゼーヴィントと人気を二分していたマルターズアポジーを露骨につぶしに行ったのが印象に残っています。フェイマスエンドに執拗に絡まれたマルターズアポジーは12頭立てで11着とブービー。10着馬から6馬身も離されたことから、どれだけやられたのかは想像がつきます。一方、マルターズアポジーに絡み続けたフェイマスエンドは12着の最下位。しかも、11着のマルターズアポジーに大差をつけられての最下位という事で、役割を全うしたのかな…というところです。海外の競馬だとこういった戦法を見られますが、日本の競馬でここまで露骨な「潰し」をするのは珍しいです。こういった駆け引きや戦法は否定する人が多いと思うんですが、私は“容認派”です。
だって、ルールを破っていないんですから。豊富な資金と戦力を持っている陣営が強いのは仕方が無いというより当たり前の事です。プロ野球の球団だって同じですし、ビジネスだって同じです。皆がルールの中で勝つ為に必死なんです。必死で勝ちを目指すことは、そんなに悪い事じゃないと思うんですけど…。
という事で、本題に入りましょう。
今週は七夕賞が行われます。
日本でも屈指の小回りコースである、福島競馬場の芝2000mで行われる重賞レースと言う事で、能力はさることながら適性の問われるレースです。
冒頭で話した通り、昨年はゼーヴィントが勝利。同じ福島競馬場で行われたラジオNIKKEI賞の勝ち鞍があるゼーヴィントが七夕賞で勝利を挙げたことは、適性の重要性を痛感する結果と言えます。今年の七夕賞は果たして実力馬が勝つのか?大波乱となるのか?そんな七夕賞を攻略すべく、このレースで好走している馬はどのような馬なのか?過去のデータから好走確率の高い馬を探っていきたいと思います。
七夕賞過去のデータ分析
小回りの七夕賞は前残りが鉄則!
まず、最初に注目したのは脚質です。
以下は4コーナーでの順位別成績です。
昨年こそフェイマスエンドのマルターズアポジー潰しで前崩れの展開となりましたが、小回りコースの福島競馬場で行われる“七夕賞は基本的に前残りの決着となるレースです”
4コーナーで先頭にいる馬の複勝率は“驚異の60%超え”捲ってきて先頭に立つ馬がいる事を踏まえても、「逃げ・先行馬が圧倒的に有利なレースである」という事が分かります。
福島競馬場の平面図を見てみると…
と、直線の短さは明らかです。
絶対能力よりも、器用さ・機動力のある馬を買いたいです。
ちなみに枠順別成績を見てみると…
内枠と外枠が苦戦しており、中枠が強いという結果が出ています。内枠の馬は揉まれやすくタフな競馬を強いられる。外枠の馬は小回りコースで距離ロスが発生するという事で、小回りならではの特徴により「自在な競馬をしやすい中枠が強いのも特徴です」。
格よりも調子!そして臨戦過程!
次に前走出走クラス別の成績を見てみます。
前走で重賞に出走した馬、つまり格上の馬は総じて複勝率20%前後、回収率50%前後と苦戦しているのに対して…前走オープン特別を使った馬の成績が良いという事に気づきます。
「夏競馬は格よりも調子」なんていう事を良く言いますが、夏のローカル重賞の代表と言える七夕賞でも、この格言通りの結果になっています。
先ほど、七夕賞は絶対能力よりも器用さが大事
という事を言いましたが、重賞を使ってきた馬というのは…基本的に激戦を消化した事により疲労の蓄積度合いは特別戦よりも大きくなります。
それゆえにレースで自在に動けないという事が重賞経由の馬の不振を表しています。
もう一つレース間隔別成績を見てみます。
こちらを見てみるとレース間隔が詰まっている馬の方が、好成績を収めている事が分かります。直近でレースを使っている事により、
俗にいう「体が温まっている状態」となり、スタートからのダッシュ力が違ってきたり、直線に入るまでに動きたいタイミングで動けるようになったりと、小回りコースで優位にレースを進められpる状態になっていることが分かります。
七夕賞というレースで上手に立ち回れそうなローテーションを刻んでいる馬を見つけたいです。
ディープは別格も持久力タイプの種牡馬が強いレース
最後に種牡馬別成績を見てみましょう。
1位のディープインパクト産駒は別格としても、2位以下は持久力に優れる種牡馬のオンパレード
となっています。
七夕賞が行われる福島競馬場は小回りコースですから…道中で脚を溜めて、直線で末脚を爆発させるというレースをすることは出来ません。3コーナー手前から自らが動いてゴールまで耐えきると言ったようなスタミナ、耐久力が必要となります。耐久性のある血統の馬もしくは過去のレースで耐久性を示した馬などをチョイスしていきたいです。
以上が、2018七夕賞を攻略するための主たるデータです。
まとめ
逃げた馬、番手につけた馬は好成績を残しています。その特性ゆえに有利なポジションをとる自在性が必要で疲労がなく、直近のレースを使っている馬が有利となります。
また、直線が短いコースなので瞬発力よりも耐久力のある馬を積極的に選んでいきたいです。