NHKマイルC2018のデータ 其の5
NHKマイルC2018のデータ其の5 U
人気と連対率
▶1番人気【6-0-0-4】連対率60%
▶2番人気【1-2-1-6】連対率30%
▶3番人気【1-2-1-6】連対率30%
▶4番人気【0-1-1-8】連対率10%
▶5番人気【0-0-0-8】連対率20%
▶6~9番人気【0-1-2-37】連対率3%
▶10番人気下【2-2-5-81】連対率4%
前走着順
▶1着【4-3-1-37】連対率16%
▶2着【0-3-0-19】連対率14%
▶3着【2-0-1-14】連対率12%
▶4,5着【3-1-1-20】連対率16%
▶6~9着【1-2-3-27】連対率9%
▶6~9着【0-1-4-33】連対率3%
脚質
▶逃げ【3-0-1-6】連対率30%
▶先行【2-3-2-31】連対率13%
▶差し【3-5-6-69】連対率10%
▶追込【2-2-1-44】連対率8%
1番人気馬は1着か着外
1番人気馬は過去10年で6勝もしていて、かなり結果を残しているけど、2着や3着は一度もなく、極端。1番人気で馬券外にとんだ4頭のうち3頭はマイルでの重賞勝利経験がなかったから、今年1番人気濃厚のタワーオブロンドンは重賞を2勝も挙げているし、データ的には1着の可能性は十分ある。ちなみに重賞を2勝している馬は過去10年で4頭出走してそのうちの3頭が勝利しています。
勝ち馬のほとんどが1~3番人気の上位人気に推された馬から出ているんだけど、2着や3着は人気薄が馬券に絡むことも多く、過去10年のうちの半数で二桁人気馬が3着入線している。ここ2年連続で馬券に絡んでいるし、上位人気馬を軸に手広く流すのが定石といえそうです。
ちなみに二桁人気馬で馬券に絡んでいる馬の大半が重賞やOPレースで連対経験があって、能力の低い馬が激走しているというわけではありません。そういった馬が不当に人気を落としていたら、穴馬として一考の余地があるかもしれません。
2走連続で重賞レース出走が望ましい
前走1着馬が抜けて好走しているというわけでもなくて、二桁着順からの巻き返しもかなり多いんだけど、馬券に絡んだ馬のほとんどが直近の2走は重賞レースとなっていて、常にトップレベルと戦っている必要があるみたい。
2走前が500万クラスだった馬で馬券に絡んだ馬5頭すべてが2走連続で連対していて、2走前が未勝利だった馬の好走はありません。前走が桜花賞、もしくは皐月賞だった馬が3年連続で勝利しているから、そういう馬を狙ってみても良いかも。ただ、今年からアーリントンカップの施行時期が変更されトライアルレースになったことで、NHKマイル一本に絞っていた馬のローテーションの組み方が変わっていることには注意。特に賞金が足りているのにクラシックには見向きもせずにここに使われていた牡馬は、好走の可能性が高いのかなって判断しています。
前残りが多発
近年は前残りが顕著になってきていて、ここ4年連続で4コーナーで2番手以内につけていた馬が連対しています。東京コースだけど追い込みが決まるような展開にはなっていないのは馬場が硬く時計が出やすいせいで前もとまらないから。
時計が出やすいからスピード能力の高さも重要です。このレースの上がり3ハロンは11.3-11.5-12.0のような感じで減速気味に推移していく。1400m戦のようなラップの推移でテンを除けばラスト1ハロンが一番時計が掛かっているパターンがほとんどだから、1400m戦で結果を残しているような馬でも先行すればバテ残りの可能性があることは念頭においておきたい。
基本的に等速ラップを刻みやすい非根幹距離(1400mや1800m)で好走しやすいヴァイスリージェント系やフジキセキの血が入っている馬で人気がない馬がいればオススメします~。北米血統とかもいいと思う。
好走が期待できる馬を3頭紹介!
☆パクスアメリカーナ
アーリントンカップで2着入線してここに挑んできます。緩みのないペースを内をピッタリ回ったとはいえ、速い時計が出る馬場でも結果を残したことと、揉まれてもしっかり自分の脚を使えたのはかなりのアドバンテージとなると思う。長く良い脚が使えるタイプで、終始追っ付けながらの追走になりながらも最後まで脚色が衰えなかったのは東京コースではプラスに働きそう。
1週前の追い切りは、栗東のCWコースで5ハロン71.9秒、ラスト1ハロン11.4秒を終い一杯に計時して併走遅れ。相手がかなり動いてしまったというのはあるけど、追われてからの脚色はこちらのほうが断然に良かったし、時計は超優秀。迫力満点の動きで反応の良さを見る限りきっちり仕上がりそうです。
ヴァイスリージェント系の活躍が目覚ましいレースなんだけど、ここ3年で2勝している唯一のクロフネ産駒というだけで狙える価値があると断言出来るほど毎年馬券に絡んでいるし、この馬の全姉に東京巧者でヴィクトリアマイルの覇者であるホエールキャプチャもいるでしょ?買い要素が満載。
1戦毎に馬体重が減っているけど、最近になって坂路で速い時計が出るようになったみたいだし、デビュー戦はモタれていたというコメントからも、徐々に体が出来上がってきたと捉えるのが妥当です。唯一分が悪い瞬発力勝負にはなりにくい舞台だし、前めで立ち回れれば好走間違いなし。
☆タワーオブロンドン
今年からNHKマイルの前哨戦となったアーリントンカップを楽勝…正直距離が長いと思っていたけど、ある程度ペースが流れて折り合いがつけばマイルでもラストは弾けていたから、前半が速くなりやすいこの舞台はスピードがありすぎて行きたがってしまうこの馬にとってはリズム良く運べる絶好の舞台。好走に期待できると思います。
1週前の追い切りでは美浦の坂路で4ハロン60.7秒、ラスト2ハロン15.2-14.9秒を馬なりで計時。リズム重視の追い切りでかなり軽めだったけど、テンションの高さは感じられなかったし、脚どりはスムーズ。一度叩いた上積みも見込めるだろうし、今回長距離輸送がないというのは大幅なプラス。当週の追い切りでも気難しい面を見せていなければ軸としては最適な1頭かなって思います。
今までのレースを見ても、持ち味的には短距離向きで、追ってから加速するタイプというよりも速いラップを継続出来るという強みを持った馬。NHKマイルの上がり3ハロンは上述したようにゴールに近づくにつれてラップが落ち込んでいくような1400m戦の延長線上のようなレース傾向だから、仕掛けてからさらに加速出来るような持ち味がないこの馬にとってはマイルのレースの中でも一番向いているところだと思います~まあでもやっぱり距離は長い。
☆テトラドラクマ
クイーンカップを制してこのレースに挑んできます。前走の内容が秀逸で、内ラチ沿いが伸びる特殊な馬場状態ではあったけど、ハイペースを自ら刻んだレースで脚がたまるようなラップを刻んだ場所はなかったにも関わらず、馬なりで仕掛けを待てる手応えとそこからもう一度加速出来ているのはこの馬のハイペース適正を如実に表していると思った。レースが流れてこその馬だし、センスが高く先行出来るのも強みで、例年通りの展開になるならまず好走は間違いないかな。
前走のラスト2ハロンが11.5-12.4秒と極端にラップを落としているけど、ちょっと気を抜いた面を見せてしまったのもあると思う。田辺騎手はラスト1ハロンで馬が気を抜かないようなムチの使い方しかしていなかったし、この馬自身バテていたようにも見えませんでした。正直まだ余裕が見て取れたし、2着だった未勝利戦でプリモシーンに一瞬で交わされたあとにラストまでしぶとく食い下がった勝負根性を見る限り、馬体を併せてさらに良さが出るタイプで、もっとパフォーマンスを上げてくる可能性もあると思う。
1週前の追い切りは美浦の坂路で4ハロン54.7秒、ラスト2ハロン13.4-12.2秒を馬なりで計時。坂路の大外を回ってのこの時計だしラストの自分から加速していく前進気勢は抜群。前走後にNHKマイル一本に絞って桜花賞を使わなかったローテーションには好感が持てるし、追い切りを見る限り状態も抜群に良さそうで、自分で競馬を作れば極端な凡走はないと思います。