日経賞2018のデータ 其の3
日経賞2018のデータ其の3 U
日経賞の過去のデータ
人気と連対率
▶1番人気【3-1-1-4】連対率44%
▶2番人気【1-1-1-6】連対率22%
▶3番人気【0-1-2-6】連対率11%
▶4番人気【3-1-1-4】連対率44%
▶5番人気【0-1-0-8】連対率11%
▶6~9番人気【1-3-4-28】連対率11%
▶10番人気下【1-1-0-39】連対率5%
年齢
▶4歳馬【3-3-2-21】連対率21%
▶5歳馬【3-1-3-18】連対率16%
▶6歳馬【2-2-2-19】連対率16%
▶7歳上【1-3-2-37】連対率9%
脚質
▶逃げ【1-0-0-8】連対率11%
▶先行【4-5-3-21】連対率27%
▶差し【3-3-5-32】連対率14%
▶追込【0-1-1-33】連対率3%
近年は荒れ気味のレース
昨年は上位人気陣が全滅したレースで、ここ最近で上位陣のみで決着したのは少頭数で開催され、しかも有馬記念でワンツーフィニッシュした馬と4着だった馬が出走していた2016年のみ…その3頭は圧倒的に力が抜けていたから、今年の出走メンバーを見る限り、上位陣のみで決着するとは到底思えないかな。
勝ち馬に関しては、良馬場開催時に限れば4番人気以内に推された馬からしか出ていないみたい。また、過去10回で勝利している馬全頭が2400m以上のレースで勝利経験があったことを考えれば、今年の出走馬で4番人気以内に推されそうでなおかつ2400m以上で勝利経験がある馬は…キセキ、ガンコ、トーセンバジルの3頭となります。データ的にはこの3頭のどれかが勝利するということになります。
ちなみに2着入線する馬に関しても過去10回で6頭が2400m以上のレースで勝利経験があったんだけど、例外の4頭は2400mのG1で好走経験があるか、2000~2200mの重賞レースで好走経験があった。重賞実績がなくて、2400mでも好走経験がない馬は無条件で消しても良いかも。
勝ち馬のほとんどは若い馬
高齢馬になるほど勝率が悪くなっているレースで、昨年は有馬記念で3着入線して断然の1番人気に推された前年度の覇者、ゴールドアクターが馬券外に飛ぶという波乱の結果となった。極端に馬場が渋った2012年はネコパンチが6歳で逃げ切ったけど、勝ち馬は4歳や5歳で限定して予想しても良いんじゃないかな?
というのも…6歳馬以上で勝利している馬って、過去10年で3頭いるんだけど…ネコパンチを除くと、マイネルキッツとウインバリアシオンって、どちらも以前に日経賞で好走経験があったリピーターだった。今年はリピーターが一切いないし、データ的には6歳以上から勝ち馬が出る可能性はないということになるから、上記のものと組み合わせるとキセキかガンコが勝利するということになる。2着馬や3着馬は特に偏った成績はなくてどの年代も比較的好走しているから気にしなくていいと思います。
レースの流れに乗れる脚質を中心視
基本的に先行した馬が有利となっていて、逃げ馬や追い込み馬といった極端な脚質の馬はあまり好走出来ていません。逃げ馬は大逃げしたネコパンチしか馬券内に入線していないから、無条件で消してしまっても良いかも?逃げ馬が好走出来ないのは、向正面の下りからペースが上がりやすく、先行馬が早めに上がってくるから。持続力勝負になるし、かなりのスタミナが求められるから、逃げ馬にはかなり厳しい展開となる?
追い込み馬に関してもかなり厳しいデータが出ていて、まあこれは有馬記念と一緒。スローペースからのロングスパート戦になりやすく、差し馬よりも、さらに外を回しながら上がって行かなければならない追い込み馬にとっては物理的に差し届かない展開となっている。
先行馬と差し馬は互角の連対率を誇っているけど、今の中山の馬場はかなり傷んでいて、先行勢に有利だから前めで立ち回れる馬を中心に予想すると良いと思います。
好走が期待できる馬を3頭紹介!
キセキ・ガンコ・トーセンバジル
☆キセキ
昨年の菊花賞の覇者で、香港ヴァーズで9着入線してこのレースに出走してきます。不良馬場でしかも明らかに距離が長いと思われていた菊花賞で2馬身差の完勝!地力を存分に披露して上がり最速をマークして差し切った。スピード能力と瞬発力が非常に高く、広いコースでの上がり勝負向きのタイプなだけに、コース適性には疑問が残るけど、このメンバーなら流石に上位評価せざるを得ない。
1週前の追い切りは、ルメール騎手を背に栗東のCWコースで6ハロン79.2秒、ラスト1ハロン11.8秒を大外を回って強めに計時。時計は出やすかったけど、CWでの自己ベストをマークしてさらなる成長を感じさせるし、騎乗したルメール騎手は併せる形だったらもっと走れていたというくらい余裕を持った手応えで、このタイム…叩きの仕上げだとは思うけど、これだけ動けているなら恥ずかしい競馬はしない。
問題は中山コースが今の競馬ぶりだったら合いそうにないというところ。ロングスパート戦には向いていないというのは、昨年デムーロ騎手が言っていたけど…そもそも晩成血統であの段階では馬がまったく完成していなかったという前提があります。
テンにダッシュがつかないのはトモがまだパンとしていない証拠で、10kg近く成長が見込める今回で比較的前めにつける競馬が出来る可能性があるから、軸にしない人でも相手には選んでおいたほうがいいんじゃないかなって思います。後方一気は展開に左右されるから、そういう競馬は極力やりたくないはずで、後方脚質だと決めつけて予想するのは危険。
☆ガンコ
昨年の暮れに芝の長丁場に挑戦してきて、いきなり1000万条件を制覇して格上挑戦で挑んだ日経新春杯も僅差の3着に入線。続く準オープンを圧勝して日経賞に出走してきます。ナカヤマフェスタ産駒ってワンペースの馬が多くてダートで好走する馬も多数いるんだけど、この馬は前めで立ち回ってひとあしが使えるタイプ。中山の長丁場で内枠を引いた時は真価を発揮するはずで、上がり3ハロンの2ハロン目のラップタイムが速くなりやすいこのレースにはピッタリかなって思います。
1週前の追い切りは栗東の坂路で藤岡佑介騎手を背に、4ハロン52.0秒、ラスト2ハロン12.3-12.1秒を一杯に計時。全体時計もしっかり出ているし、ラストの伸び脚も満点。2ハロンを24秒台前半でまとめてきたのは過去初めてのことだし、充実している証拠。状態面の良さには太鼓判を押せます。
日経新春杯では52kgという有利な斤量ながらロードヴァンドールには負けちゃったけど、あのレースはスローペースからの上がり3ハロン勝負みたいな展開になって、この馬の持ち味的に相当不利なレースとなったから…。ラスト1ハロンまでは前を楽に捕まえられそうな手応えだったのに、最後急激にラップを落としちゃったから…中山の長丁場は坂の関係上ラスト1ハロンでラップが落ちるような展開に必ずなるから、逆転のチャンスは十分です。脚の使い所次第では勝ち負けも見込めるかな。
☆トーセンバジル
香港ヴァーズで3着入線して、このレースに挑んできます。以前までは後方から長く良い脚を使って好走するというお決まりのパターンを持っていた馬なんだけど、昨年の京都大賞典では一変して先行して2着を確保するなど、トモがしっかりした影響から行き脚がつくようになり、持ち前の持続力を存分に活かせるようになりました。当然、先行できるというのは、このコースにおいては大幅なプラス材料で、好走はほぼ間違いないだろう。
1週前の追い切りは、栗東のCWコースでデムーロ騎手を背に6ハロン80.7秒、ラスト1ハロン12.2秒を馬場のやや外めを回して一杯に計時。馬場から換算すると時計は及第点レベルだけど2週連続で一杯に追われて、徐々に素軽くなってきているようで、1週前の動きにしては良い方の部類かなって判断します!そもそもそんなに時計が出るタイプではないから、当週の馬の動きを見てしっかり状態を見極めたい。
京都大賞典のパフォーマンスが本当に高くて、あのレースは前で競馬をした馬には道中息が入ったところがなく、先行した馬には相当不利なレースの流れになったことに加えて、持続力も必要なロングスパート戦になったでしょ?馬券に絡んだ馬はほとんど後方から競馬をした馬だったんだけど…前めで立ち回って唯一掲示板を確保。とんでもないスピードの持続力を見せつけてきた。
中団から競馬をしたり先行したり、競馬に幅が出てきているのも、器用さの求められる中山ではプラス。レースの流れによって最善の位置取りを取れることが出来るはず。しかもデムーロ騎手騎乗でしょ?鬼に金棒だ。